ジャカード織機
二進法によるコンピュータ制御のヒントとなったとも言われているジャカード織機は、フランス人発明家のジャカール(Joseph Marie Jacquard;1752-1834)さんが複雑な柄の織物を自動制御で織ることができるようにと、縦糸の動きを紋紙という穴の空いた紙を用いて機械に信号を送る仕組み(紋機)を接続させた織機です。
オリジナークロスジャカードでは、この30年超、ジャカード織物によるカーテン生地の製造に注力してきました。今では技術や機械も進化し、縦糸を動かす指令は紋紙ではなくコンピュータで行い、写真をそのまま織物にするような、解像度の高い表現を可能としています。
ションヘル織機
自然なものを殺さずに風合いよく織り込むことができるションヘル織機は、“機械”というよりむしろ“道具”だといったほうがしっくりくるかもしれません。糸へのテンションやストレスをかけず、素材を緊張させずに織り込むことができるため、素材の良さを殺さずに手織に違い状態で織ることができます。
オリジナークロスジャカードでは、ジャカード織物をはじめる前、戦後の物資の少ない頃にガラ紡と呼ばれる綿織物を織っていました。決して均一ではない糸を、当時の技術でゆっくりと織っていたため風合いもやわらかく、作業着などの衣服にも使われていました。2022年、わたしたちの工場にご縁がつながり新たに旧式のションヘル織機が加わりました。創業機のような原始的な技術に立ち返り、織人としてのものづくりをまたここから紡ぎ出します。